学校法人聖学院SDGs
第4回聖学院SDGsコンテスト 英語スピーチ部門 優秀賞『Only SDGs is insufficient』
*ご応募いただいた日付で公開しております
【作品タイトル】
『Only SDGs is insufficient』
【作品詳細】
【投稿者】
飯島透太さん
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審査員メッセージ(良かった点)
飯島さん、独自性に溢れた素晴らしいスピーチをありがとうございました。
「不平等な社会の改善」を課題に挙げ、本来であれば、不平等の原因となる貧困や環境問題などをテーマにしそうなところ、「そもそも人を平等にみるってどういうことか」という問いから始め、ご自身の経験を踏まえながら、その人を偏見なく見ることのコツをスピーチの中で紹介してくれました。
この王道ではない、少し斜に構えた捻くれた内容が僕にとっては非常に面白く、何度も何度もスピーチを見直してしまいました。
「目を見て話せば、その人の心の中が見えるので、偏見を持って接する必要がなくなる」というのは一見極論のように聞こえますが、世界で争いが起こる中で、もし相手に少しでも寄り添って、その人の目を見て話したことがあれば、相手を傷つけるなんてできなくなるはずです。飯島さんの意見は極端のようでいて、本質をついている部分があって、好意的に評価しました。
今後も、何か自分の意見を述べるとき、一般的に言われていることや、偉い人の意見に流されることなく、自分の頭で考え、オリジナルな意見をぶつけてみてください。きっと世界を変えられるのは、飯島さんみたいな人なのだと思います。(審査員/飯塚 直輝) -
審査員メッセージ(改善点)
改善点として、一つだけ問いたいのは、「目を見て話し合っても理解できない、偏見を持ってその人を見てしまうような世界がまだありますが、それに対してどんな解決策が考えられますか?」ということです。
例えば、私が今現在いるレバノンでは、シリア難民の方が多くいます。
彼らは、シリアの内戦から逃れるためにレバノンに入国し生活をしています。当然、レバノン人と比較すると働き口もなく、貧困に苦しみ、日々生活を送っています。ヨーロッパなどの国々へ移動し、お金を稼ぎたくても、パスポートを取得するのに2年も3年も待たなければいけない、取得に15万円〜45万円必要で、期限は2年もありません(日本は取得代金は2万円ほどで期限は10年です)。おまけにビザ取得にまた時間もお金もかかります。彼らの給料は月7500円ほどと考えると、これがどれだけ負担かわかるでしょう。シリア難民は他国に行く権利を与えられていないのです。
対して、僕ら日本人は簡単に海外へ行くことができます。シリア難民の人たちは何か罪を犯したのでしょうか?違います。彼らに非は全く無い。僕たちがこの世に生まれた時から決まってしまっている自分ではどうしようもできないことなのです。これが世界で起こっている inequality です。
この問題は相手の目を見て話しても解決はできなさそうですね。こういった問題に対して、飯島さんはどんなことができますか?(審査員/飯塚 直輝)