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〔卒業生教員紹介〕歩む人たち_飯泉 奈那 先生(聖学院小学校 卒業)

●飯泉 奈那 (いいずみ なな) : 女子聖学院中高卒業後、看護師を目指し大学進学。大学病院での看護師経験後、フリーランスナースとして産業保健、地域福祉、学校教育などに関わる。2020年より現職。

女子聖学院中高のボランティア活動で看護師になることを決めました

幼稚園から聖学院で過ごされた飯泉奈那先生。聖学院小学校の保健室の先生である養護教諭をされています。飯泉先生は女子聖学院中学3年生の時、学校主催の障がい者支援施設のボランティア活動を知り、参加しました。「役に立つことができれば」と思っていた飯泉先生ですが、いざ施設に行ってみると右も左もわからず、自分には何もできないことを思い知らされます。特に会話ができない利用者さんにはどう接して良いのか戸惑いました。それでも施設での時間は楽しく年1回のボランティア活動には大学生になっても参加し続け、回を重ねるごとにできることが増えていきました。

利用者さんとも気負わずフラットに接することができるようになり、会話が成立しなくても時間を共有するだけでコミュニケーションは成立することもわかりました。そして、飯泉先生は利用者さんには、一人ひとり得意なことがあると知ります。キラキラした賜物をもっている一方で、社会で自立するのは困難な利用者さんたち。そういう課題が見えてきたことで、飯泉先生の中にも変化が生まれました。「自分が彼らの手助けをすれば彼らの賜物はもっと輝くはず」。こうして飯泉先生は医療福祉に興味を持ちます。そして看護師なら、医療や福祉だけではなく教育にも携われると知り、看護師資格が取れる大学への進学を決めました。

卒業後、飯泉先生は医療機関や施設、企業で看護師・保健師として経験を積み、現職に至ります。飯泉先生は子どもたちが怪我をした時、処置をするとともに、児童が自分でも手当てができるように、どうやって処置をしているのかを伝えています。セルフケア能力という考え方で、とても教育的側面を意識されている先生です。ボランティア活動を通じて、誰かの賜物をもっと輝かせたいと思った飯泉先生は今、養護教諭として子どもたちの賜物を輝かせています。

保健室には子ども向けの保健に関する本が多数用意されています。児童が気軽に来られる場所にしたいと飯泉先生。「からだのことや二次性徴の悩みを相談できたり、一息つけるのも保健室の役割だと思っています」。実際お話を伺っている時も児童が訪ねてくる場面がありました。