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〔卒業生を尋ねて〕歩む人たち_中島 結女さん(聖学院大学こども心理学科 卒業)

●中島 結女(なかじま ゆめ) :2019年3月こども心理学科卒業。1年生の時から、福島県いわき市の仮設住宅での「遊び広場」のボランティア、大学での留学生交流会、「子ども食堂」などさまざまなボランティア活動に参加。現在、埼玉県内の発達支援センターで児童指導員として幼児の療育に携わる。

授業、課外活動を問わず 大学での学びが今の自分につながっています


発達支援センターで児童指導員をされているこども心理学科卒業生の中島結女さん。療育という形で発達障害の子どもたちを支援しています。療育は定型発達の子どもとは違うペースで育っている子どもに対し、その子に合わせた小さなステップを積み重ねていき、発達を促す支援です。

中島さんは大学の4年間、福島県いわき市の「遊び広場」のボランティア活動に参加し続けました。「遊び広場」は仮設住宅に住む被災した子どもたちの心を、遊びを通してケアしていく活動です。学生は心理士の教員に同行し、子どもたちと遊ぶ役割を担います。もともと子どもが好きで、心理士を目指していた中島さんにとっても、この取り組みは学びが多い経験でした。「自分が本気で楽しむことで子どもたちも徐々に心を開いていくのがわかりました」という中島さん。時には子どもたちが急に不機嫌になったり、ちょっとした言葉で傷付いたり、抱えている心の闇の深さに気づき戸惑うこともありました。また遊ぶよりただ寄り添っていることの方が子どもにとって必要な時もありました。まだそれがわかっていなくて失敗したこともあるそうです。「子どもと向き合う時は、言葉に現れない非言語の部分も見逃せないということを痛感しました」と言います。

今の職場では4、5歳の子どもの小集団のグループ療育を受け持っています。まだうまく言葉で伝えられない子どもも多く、課外活動で学んだ非言語の部分にも注目する力は今の仕事につながっています。児童指導員の仕事について「自分のアクションが正しければ子どもも良いアクションを返してくれるし、間違っていれば間違ったアクションが返ってきます。勉強にもなるし、うまく行ったときは明確な手応えがあってやりがいがあります」と中島さん。大学で学んだことをいかしつつ、今も心理士を目指して頑張っています。

いわき市でのボランティア活動では、子どもたちと歴史探訪の旅も経験しました。