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〔卒業生を尋ねて〕歩む人たち_川越 麻弓 さん(女子聖学院中学校・高等学校 卒業)

●川越 麻弓(かわごえ まゆみ): 女子聖学院中学校・高等学校卒業生。第15回日本ジュニア管打楽コンクール 金賞。第14回日本管弦打楽器ソロコンテスト グランプリクリスタルミュージュ賞及び文部科学大臣賞。第4回LIETA学生ソロコンクール ジュニア部門第1位。東京藝術大学4年在学中。

好きな音と、支えてくれる先生に出会えたおかけで夢に向かって邁進できました

「温かくて優しくて包容力があってカ強くも繊細。とにかく音色が好きです。」ユーフオニアム奏者として東京藝術大学の音楽学部に通う川越麻弓さんはユーフオニアムの魅力についてそう語ります。小学校の吹奏楽部でユーフオニアムを担当していましたが、本格的にその魅力に目覚めたのは、自衛隊の音楽隊の演奏を聴いたのがきっかけでした。
「自分もいつかこんな音を出せるようになりたいと思いました」と川越さんは言います。女子聖学院中高では吹奏楽部に所属し、高校1年生からはその年コーチに就任した岡本 謙先生(おかもと けん先生、ニュースレター №283 P12「支える人たち」参照。*後日ウェブ公開予定)の指導を受けます。演奏者としても第一線で活躍する岡本先生は川越さんの実力に気つき、コンクール出場を勧めます。プロの目線でコンクール対策のアドバイスをし、そうしたサポートのもとで国内の18歳以下のコンテストで3回優勝しました。

しかし、東京藝術大学の受験を控え時期、川越さんは不安と孤独の中にいました。音楽の場合は模試などによって自分のレベルを確認できないからです。また学年には音大を目指す生徒が一人だけで、日々の練習の苦労や不安を共有できる相手がいませんでした。遅くまで一人で学校に残って練習し、そして毎日泣きながら帰っていたそうです。そんなくじけそうな心を支えたのが音楽の授業を担当していた佐々木 恵先生(ささき めぐみ先生)でした。佐々木先生は一般の受験とは違う悩みがあることを理解し、親身になって一緒に考え、時には一緒に泣いてくれたそうです。川越さんは「佐々木先生に出会えていなかったら受験を最後までやり切れていたのかわかりません」と言います。

高校3年生最後の音楽の授業で佐々木先生に感謝の色紙と花束を贈呈。
「音楽を通して、たくさんのことを教えていただきました」と川越さん。(写真右上)

今後の目標について川越さんは「私が様々な人の演奏から勇気や癒しをもらったので、次は私が誰かを元気づけ、励ませる存在になりたいです」と語ります。

私のとっておきの1曲  川越さん:ソング・フォー・イナ(フィリップ・スパーク作曲)