理事長メッセージmessage

理事長メッセージ

 学校法人聖学院は、1903年の創立以来、キリスト教に基づき「神を仰ぎ 人に仕う」という建学の精神を中軸に据えて歩んでまいりました。人は誰もが神さまによって創られた等しく尊い存在であるという信仰に立脚し、託された園児・児童・生徒・学生一人ひとりの個性と可能性を大切に育むことこそ、私たちの揺るぎないミッションです。

 本法人は、東京の駒込と埼玉県上尾市の2つのキャンパスにおいて、幼稚園から大学院まで多様な年代が集う豊かな教育共同体を形成しています。120年の歴史を刻む2つの中学校・高等学校は、長きにわたり人格形成の場として多くの若者を社会に送り届けてきました。幼稚園や小学校では人があらゆる面で大きく発達する時期の毎日を、ご家庭とともに大切に見守り育てています。また、留学生も多数在籍する大学・大学院では、国籍に限らず多様な背景や価値観を有する者同士が和やかに交流し、多文化共生の環境は他者理解と協働の精神を育む貴重な場となっています。

 現代社会は、複雑かつ変化の激しい「VUCAの時代」と呼ばれ、予測不能で価値の再検討が繰り返し強いられます。そうした時代をしなやかに生きるためには、知識の習得にとどまらず、自らの価値を見出しながら他者の痛みを理解し共に在ることのできる「豊かな人間力」が求められます。各校には、この人間力の涵養を真摯に追求し、すべての園児・児童・生徒・学生の成長にひたむきに寄り添う教職員がそろっています。幼児から成人に至る成長の過程で寄り道や回り道も受容される環境が、学び手自らの志向性にそった表現を促し、相互に認め合う体験の蓄積が、自己肯定感を高めつつ利己主義に陥ることなく不確実な世界を確かな足取りで生きていく力になります。

 今後も学校法人聖学院は、「神を仰ぎ 人に仕う」という建学の精神に則りキリスト教の精神に根差した人格教育を重視し、伝統を受け継ぎつつ時代の要請に応じた新たな教育にも果敢に取り組み、地域社会と世界の平和と安寧に貢献し続けます。


 

学校法人聖学院理事長 田村 綾子

明治学院大学大学院社会福祉専攻博士後期課程単位取得満了後退学。修士(社会福祉学)。
現在、聖学院大学心理福祉学部心理福祉学科教授。
2018年度より聖学院大学心理福祉学部心理福祉学科長、心理福祉学部長、大学院心理福祉学研究科長、聖学院大学副学長を歴任。
2023年度より学校法人聖学院評議員、理事。2025年7月学校法人聖学院理事長就任。
公益社団法人日本精神保健福祉士協会会長、日本ソーシャルワーカー連盟会長、文部科学省いじめ防止対策協議会委員などを歴任。