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聖学院大学チャペル完成!

2.いよいよチャペル建築へ

さまざまな障害を乗り越えて
 総工費20億円のチャペル建設事業は、一気に具体化し、数年前には工事開始寸前までたどりつきました。
 しかし、その時点でチャペル等の施設を建設するためには、法規制に基づいて周辺の道路を整備しなければならないという問題が生じました。その解決のために、工事開始が予定より遅れました。
 この道路整備の問題も関係者の皆様、地域の皆様のご理解とご協力があって、ようやく解決にこぎつけることができたのです。反面、工事予定が変更になったことは、そのぶん献金の期間が長くなり、献金の総額も増えました。着工の時点で、建設費用総額の約90%がすでに準備されていました。
 また、上尾・大宮キャンパスが、ほぼ遺跡の真ん中にあることにより、今回のチャペル工事の立地からも遺跡が見つかりました。遺跡調査のために、工事日程も若干ずれ込むことになりました。

猛暑のなかの起工式
 2003年8月23日に「聖学院大学・緑聖教会 礼拝堂・関連施設起工式」、と銘打たれた式典が行われました。工事の名称からもわかるように、これは礼拝堂(チャペル)だけでなく、ほかの施設も同時に建設、改修される工事になりました。
 起工式では、阿久戸光晴学長代行(現・聖学院大学学長)が司式を務めました。この日はその夏一番の高気温となり、暑さ対策のために氷柱と扇風機が設置されました。
 そんな中、理事、大学後援会、同窓会、緑親会、緑朋会、緑聖教会のほか、地域を代表して戸崎東部地区農地整備組合・長澤秀雄組合長、戸崎地区聖学院開発事業対策協議会・秋山進会長、戸崎地区自治会・榎本正会長のご出席をいただいて執り行われました。
 近藤勝彦宗教センター所長は説教の中で、チャペルをエルサレムの第二神殿になぞらえ、「今回の建築を、教育・伝道の姿勢を練り直す、私たちの内なる再建の時と捉えたい」という力強いメッセージを語りました。
 礼拝終了後、法人を代表して大木英夫理事長・院長より施主挨拶があり、短大創立20周年以来の努力と地域の方々のご協力への感謝が述べられました。さらに、設計者の香山壽夫先生と施工業者の戸田建設・井上舜三専務取締役が紹介されました。起工式参列者は105名と盛会でした。
 この盛大な起工式によって、本事業が理事会、旧短期大学、大学、緑聖教会の四者がひとつになって進める、本学の歴史をまさに象徴する記念的事業であることが明確に示されました。

様々な活用が期待されるチャペル
 待ちに待ったチャペルの完成で、本学のキャンパスライフはより多様に、豊かになります。チャペルと関連施設の充実により、学生のためのさまざまな活動の場、憩いの場が生まれるのです。
 まずチャペル内には、この建設運動が女子聖短大の学生の声と弛まざる尽力によって進められたという経緯から、「女子聖学院短期大学記念室」が設けられます。
 また、緑聖ホールが設置される建物には緑聖教会が入ります。緑聖教会の活動としては、地域の教会としての日曜日の礼拝や木曜日の祈祷会などをチャペルと緑聖ホールを拠点として行います。伝道の場、また、研究の場としての活用が期待されます。
 礼拝堂は若干東西に長い楕円形で、西側に講壇、その後方に洗礼槽、さらにその後方の二階部分に将来パイプオルガンを設置するためのスペースがあります。
 1階ナルテックス(ロビー)、2階ナルテックスなどにはステンドグラス(グラスアート)が設置されます。2階ナルテックスのステンドグラスは、香山先生がご推薦になったステンドグラス制作者・山本幸子先生のご提案によって、2004年の夏休み中に、学生、教職員、卒業生、緑聖教会の方々、そして地域の子どもたち、一般の方々、他の御協力によって作られました。
 参加者ひとりひとりが思いを込めた、1600枚以上のピースが完成し、山本先生の手で大きな作品としてまとめられました。それぞれのステンドグラスには聖書のことばが表現されています。1階には「神は愛なり」(ヨハネの第一の手紙4章6節)の聖句が各国語で、2階には、「光」についてのさまざまな聖書のことばが英語で記されました。ステンドグラスは「女子聖学院短期大学記念室」にも設置されています。

広がる学生の憩いのスペース
 関連施設としては、学生食堂や学生ホールなどが設置される会館の二階にインターネット・カフェが設けられ、ここでは学びの合間に憩いながら、また友人たちと交流しながらインターネットを利用することができます。
 特別食堂では、チャペルで結婚式を行ったあとに披露宴を執り行うことができます。隣接する食堂全体を会場とすることも可能です。
 チャペルの前には、欧米の大学によく見られるクワドラングルという芝生の中庭が設けられています。ここは、天気のいい日に学生たちが友人とくつろげる場所になります。
 さらに、敷地に面した鴨川沿いにグラウンドが造成。北のグラウンドの脇道には桜並木を植える予定で、この桜が花開く日も楽しみです。
 チャペル前を流れる鴨川の自然回復も、周辺を整備する中で考えなければならないことです。自然との共生は大学のひとつのテーマでもあります。現在、進められている「蛍再生計画」とも連動させて、周辺の自然の大切さを考える端緒となることが期待されます。本学敷地の隣接地を今後、上尾市が市民の「交流ゾーン」として整備する予定ともなっています。
 チャペルと関連施設は、地域のランドマークとして機能することも意図されています。
 大学の近隣の皆様には、地域の風景のひとつとしてのチャペルのたたずまい、礼拝の讃美歌の調べとカリヨンの音になじんでいただけることでしょう。

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「チャペル内装」
「発掘作業の様子。チャペル建築予定地では旧石器・縄文時代の生活跡が見つかりました。」

「チャペル内装」
「起工式。猛暑の中、多くの方の参加をいただき、とりわけ近隣の方々の参加のもと、盛大に起工式が行われました。」

「チャペル内装」
「チャペルの杭打ち工事(2003年10月)」

「チャペル内装」
「工事の進むチャペル(2004年5月)」