降誕から公現へ

2018/01/30   先生のことば

 2017年度の聖学院小学校のクリスマス礼拝でページェントが献げられ、多くの人々に感動が与えられ、神の御子であるイエス様の御名が高められ賛美されました。すばらしいパフォーマンスであったと思われます。ご指導された先生方にも、お支えくださった保護者の皆様にも感謝でした。ありがとうございました。聖書の中にクリスマスの記事は二つあります。天使と羊飼いのクリスマス物語はルカによる福音書に書かれており、星に導かれる東方の学者たちのクリスマス物語はマタイによる福音書にあります。キリスト降誕劇であるページェントはその両方を一つにしたものです。つまり、それはハイブリッド的なクリスマス歌劇であると思われます。

 時系列的に聖書の中にあるクリスマス物語を考えてみますと、まず天使と羊飼いの記事が先です。それから、星に導かれる東方の学者たちの記事となります。つまり、家畜小屋でイエス様は生まれ、飼い葉桶の中に寝かされました。そして天使のお告げを聞いた羊飼いたちがやってきました。これがクリスマス・イヴの晩に起こった出来事でした。その後、場所を移して、それがどこの宿か、ヨセフの親類の家であったのかどうかは分かりませんが、東方の学者たちが星に導かれてイエス様に会いに来たのでした。前者の出来事を主の降誕(クリスマス:12月25日)と呼び、後者の出来事を主の公現(エピファニー:1月6日)と呼んで諸教会は祝ってきました。旧約聖書が預言していた救い主の降誕を祝うクリスマスとその救い主が外国人に現れたことを覚えるエピファニーの間には12日の期間があります。この期間は実際には定かではありません。恐らく、それは約2年以内と言えるかもしれません。ヘロデ王の悪行と死んだ日を検証すれば、イエス様が実際にお生まれになった日は紀元前7年から紀元前4年の間であるという説が今のところ有力です。

 聖学院小学校のページェントにおいては、聖小の学者たちがすばらしい賛美を献げてくれました。この場面がエピファニーです。救い主イエス様が外国人に現れた出来事でした。ページェントはクリスマスとエピファニーが混ざった劇です。そこには深い意味が諸教会の中で語り継がれてきました。それは、イエス様はユダヤ人の王と呼ばれましたが、実はこのお方は、エピファニーの伝統によれば、全ての人の王、全ての人の救い主であったのでした。エピファニーでイエス様を礼拝したのは外国人である東方の学者たちでした。ユダヤ人だけでなく外国人も招かれたのがエピファニーの出来事でした。イエス様の救いの恵みは、民族と国境の壁を乗り越えて誰にでも与えられる、という神の祝福の約束がそこに示されていました。ユダヤ人共通の祖先であるヤコブは、あの有名な「ヤコブの階段」を夢で見た時に、主なる神が次のように語ったと言っています。「あなたの子孫は大地の砂粒のように多くなり、西へ、東へ、北へ、南へと広がっていくであろう。地上の氏族はすべて、あなたとあなたの子孫によって祝福に入る。」(創世記28章14節)ここで「あなたの子孫」とは、ヨセフとマリアに生まれたユダヤ人の王、神の御子、救い主イエス様のことを意味していました。地上の氏族はすべて、ヤコブとヤコブの子孫であるイエス様によって祝福を得るとすでに神様は約束されておられました。イエス様の十字架と復活の出来事を通して、後にエピファニーの恵みは現実となったのでした。救い主のクリスマスとエピファニーが聖小のページェントの賛美の中で一つとなり、イエス様の星がわたしたちの内に神の愛を輝かせ、新年の力となって導いてくださることを強く願っています。

聖学院幼稚園・小学校チャプレン 中村 謙一
(学校だより けやき 第477号2018年1月25日発行)

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