子ども達がつくり出すもの

2017/10/30   先生のことば

 早朝の静かな校舎。主事さんのほうきの音と水をまく音がひびきます。音楽室の窓には空の雲が映り、朝日に照らされた校舎はとても綺麗です。

 登校時間を迎えると、校庭には野球やサッカーをしようと飛び出してきた子ども達の姿が見えはじめ、校舎のあちこちから子ども達の元気な声が聞こえてきます。朝、校舎が生き生きと活動し始める時間、聖学院小学校の1日がスタートする時間です。静かで整然とした校舎も良いですが、やっぱり子どもの声とエネルギーがあってこそ小学校の校舎が素敵に輝くのです。

 新校舎での学校生活が始まってから2年と11ヶ月が過ぎようとしています。新校舎の生活をスタートさせる時、私たち教師は大きな期待とともに大きな不安も正直なところ感じていました。私たちは授業中だけでなく、休み時間の子ども達の動きを予想するなどして、新校舎での生活をスタートさせました。

 子ども達はというと・・・大人の私たちの心配をよそに新校舎での生活にあっという間に順応していきました。そして、新校舎だからこそできることを見つけ、作り出していったのです。特に遊びに関しては大きな変化が生まれました。  

 昨年度大ブームになった卓球は、その代表的なものでしょう。ワークスペースでテーブルを使い、休み時間になると3階や4階から玉を打つ音と歓声が響きました。クラスや学年を超えて交流することもあり、遊びが校庭と体育館だけでなくワークスペースまで広がったのです。

 大ブームになった卓球ですが、このブームは2回目になります。1回目のブームは仮校舎の時。そして、今回の大ブーム。でも、最初から上手に遊べたわけではありません。喧嘩や仲間割れ、道具の問題や場所取り、後片付け・・・「自分が一番強い!」「自分は四天王!」「順番が回ってこなかった!」「玉が無くなって遊べなかった!」等々・・・台風が過ぎ去った後かと思う状態で授業がスタートしたことだってありました。上手になるにつれ、コートらしくするために誰かがネット代わりの本が並べだします。それを見た担任の先生がネットを用意してくれる頃から様子が変わります。全員が不満なく遊べるような工夫がされ始めたのです。それは、子ども達が考えた独特のローテーション。最初のうちは、その場の勢いで自分のやり方を押し通そうとしていた子たちが、他の人の意見を聞くことができるようになってきていたのです。大人が教えたのではない自分たちが考えに考えて生み出した方法は子供達の関係を大きく変えていました。誰も不満を言わず遊び続けます。「もう、いい加減にして!」と叫びたくなることも度々でしたが、視点を変え、みんなで台風に飛び込んでもまれてみるのもいい経験です。その後には爽やかな風が吹き、ちょっと成長した子ども達の顔が並ぶのです。

 今では卓球ブームはひと段落したのか、卓球をする子もいればテーブルでカードゲームや将棋に夢中になっている子もいるようです。

 さあ、次にオープンスーペースから何が起こるのでしょうか?楽しみです。

 今年度、広報では学校紹介のパンフレットを大きく変えました。表紙はもちろん内容も「絵本を開くように聖学院小学校の子ども達の1日を伝えよう」というコンセプトのもと、プロローグからエピローグまで子ども達の学校生活を写真で綴りました。もちろん限られたページなので伝えきれないところもたくさんありますが、子ども達の生き生きとした表情や生活の様子から、聖学院小学校の教育を理解していただけたら嬉しいです。

 聖学院小学校の校舎の中を吹き抜ける風をとどけることができるパンフレットであって欲しいと思っています。

広報部長 関 幸子

(学校だより けやき 第474号2017年10月25日発行)

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