成長の恵み

2017/06/08   先生のことば

5月20日の土曜日に、聖学院小学校は運動会を持ちました。それはとても暑い一日となりました。しかし、児童生徒らは暑さの中でも一生懸命に校庭を駆け回り、運動会を楽しんでいました。目をギラギラさせて、赤組と白組は何度も競技の中で激突しました。互いに持てる力を発揮して、チームワークも意識しながら全力で与えられた自分の役割を果たしていました。それぞれのチームが勝つために、自分の持てるものをすべて捧げる児童生徒の姿は感動を与えるものでありました。大切なのは、目的を達成するために得ることができた喜びと悲しみという共通の経験です。そして、勝負をしたチーム同士が、勝負が終わった後は、互いの健闘を称えあうことです。そこには主なる神様の祝福があります。

 神の御子、十字架と復活の主イエス・キリストの民であるイスラエルの祖先はアブラハムですが、その孫にあたるヤコブは、ヤボクの渡しで一晩中、神様のみ使いと格闘をしました。ヤコブはこの格闘に全力を捧げました。実は、この格闘は、主なる神様が弱かったヤコブを鍛えようとして、み使いを遣わしたのでした。ヤコブは格闘中、腿の関節をみ使いに打たれ形勢が良くありませんでした。しかし、ヤコブは最後まで諦めませんでした。自分の持てる力をすべて捧げて、何と夜明けに至るまで闘ってそのみ使いを疲れさせました。ヤコブは、必ずしも勝っているとは言えませんでしたが、しかし、負けませんでした。このヤコブの粘り強い頑張りに対して、み使いは夜明けと共に格闘を止め、ヤコブの健闘を称えました。ヤコブに「イスラエル」という名を与えたのでした。これ以後、ヤコブとその子孫は、あの神の民、イスラエルと呼ばれるようになりました。後に、このイスラエルの民の中から、神の御子、救い主であられるイエス様がお生まれになりました。ヤコブも、み使いの健闘を称え、そして何よりも、成長させて下さった主なる神様に感謝して、その地を「ペヌエル」と名付けました。「ペヌエル」とは、「神の顔」という意味です。それは、ヤコブにとっては、神様と、顔と顔を合わせながら闘った、と思われるほどの激しい格闘であったからでした。神のみ使いとの格闘の経験は、ヤコブを霊肉共に成長させました。ヤコブはこの後、大きな苦難を克服し乗り越えて、神の恵みで満たされました。

 運動会は終わりました。現在、児童生徒らはラグビーで言うところの「ノー・サイド!」となりました。喜びと悲しみを乗り越えて互いの健闘を称えあうということを、児童生徒らがどのような形で消化し成長していくのか、先生方が導いています。ペヌエルで、み使いを通してヤコブと格闘され祝された主なる神様は、運動会であのすばらしい健闘を見せた児童生徒らを必ず成長の恵みへと導かれるでありましょう!

チャプレン 中村謙一
(学校だより けやき 第470号2017年5月29日発行)

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