実りの時を迎えて

2017/03/03   先生のことば

 昨年4月に76名の新入生と6名の編入生をお迎えし、総勢441名でスタートした2016年度も残すところあと1ヶ月、6年生74名の卒業式まであと僅かになりました。あっという間の一年間にも思えますが、丁寧に振り返ってみると、過ごしてきた1日々々が在籍する全ての児童にとって密度の濃いものであったことに、改めて気づかされるのです。

 学校全体で取り組んだ数々の行事や、複数の学年との合同、あるいは学年やクラスごとに分かれてのプログラムのなかで、また落ち着いた普段の学校生活のなかにおいて、良い力を存分に発揮しながら一所懸命に過ごす一人々々の子どもたちから湧き出てくるオーラのようなものが、この学校に潜む力の尽きない源泉でもありました。

 一方、大人の社会においてはここのところ、何やらナショナリズムのようなものが頭を擡げ始めそうにも見える、混迷を極める局面に突入するかのような様相を呈しています。このような時代に学校は、社会に対してどのようなメッセージを送りながら子どもたちにとって安心できる場を提供し続けるのか、現状を鋭く見抜きながらそれに賢く対応することが求められていくことでしょう。そのことにきちんと取り組んでこそ、学校としてのアイデンティティーを、将来にわたって保ち続けていけるのではないかと考えています。

 6年生は修学旅行で様々な学びや事柄を豊かに経験し、今は、いよいよ巣立ちへの充実した最後の時を過ごしています。校長室では、これは単なる私の思いつきからなのですが、校長室を訪れる子どもたちとともに、ピアノ劇場修学旅行編、というものを楽しんでいます。もうすぐ聖学院小学校での交わりから卒業していく6年生が、修学旅行でどのような豊かな学びをしてきたのか、それを下級生に伝える一端を、校長室も担わせていただく意味があるだろうと思っています。

 それぞれが精一杯過ごしてきたことの振り返りと、そのなかの最も大切なものの継承が柔軟性に富んだ伝統となるならば、これからも聖学院小学校の歩みは希望のなかを進めるものであると、私は確信しています。

校長 村山順吉
学校だより「けやき」第467号より

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