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&Talk SDGs対談 上尾市×聖学院大学

対談者プロフィール

渡辺 正人

聖学院大学基礎総合教育部教授。女子聖学院短期大学助教授、聖学院大学人文学部日本文化学科を経て現職。専門は古代文学と考古学。学長補佐・大学事務局長として教育改革、産官学や地域連携の業務も担う。

佐藤 光敏

上尾市役所総務部職員課副主幹。上尾市国際交流協会副会長。上尾に「まちの映画館」をつくる会代表。
大学時代、「国際政治から自分たちの生き方を考える」をテーマにゼミで学んだことから地方公務員を志す。勤務の傍ら市民活動にも参加している。

 

上尾市と聖学院大学は どういう連携をしているんですか?

佐藤 上尾市と聖学院大学とは包括協定という形で繋がっています。また学生が市の事業のボランティアにも協力してくださったり、先生方は審議会や協議会のサポート員として入っていただいているというのもありますのでいろいろな連携があります。
渡辺 旧来の地域連携は、例えば行政に関わる委員会が作られた時に、大学からも委員として人を出したりするだけでした。今は、大学としては学生の学びの場としての地域連携が非常に大きくなってきています。一方、市や地域の方々は学生の若い力とか発想力に期待するところがあり、どちらかがお願いする側というよりお互いのリソースを活用する形になっています。上尾市と学生が一番密接に絡んでいるボランティア活動もその一つです。今、上尾市のマスコットキャラクターとしてアッピーくんが活躍していますが、アッピーくんの着ぐるみを学生が借りて、保育所やいろいろなところを回ったり、上尾市の施設や1cafe※に置くパンフレットの作成を請け負ったりしてます。

佐藤 このあいだ大学の八木ゼミの学生たちが市内のいろいろなお店を巡って、オススメの店舗を紹介する冊子を作ってくれました。上尾市にはスポーツ施設が多いので中高生の大会も多く開催されます。学生たちは、中高生たちが大会帰りに何を食べたらいいか、というコンセプトから制作してくれました。以前はもっと単純なボランティアだったんですが、徐々に自分たちの考えや行動が加味された活動に広がっている気がします。

 

地域連携でこれから自治体が 大学に期待することはどんなことですか?

佐藤 ファリシテーター的な役割があるといいなと思っています。例えば地域課題について役所側と地域の人たちで話すと、要求する側と受ける側の攻めと守りみたいになってしまいます。でも大学の先生など見識ある人や学生がそこに入って論点整理などをしてくれれば、納得する解にたどり着くんじゃないかな、と思ったりしますね。そういう役割をどうやって作っていけるかということは、一緒に考えていきたいです。
それから、サテライトキャンパスを上尾の駅前でできるといいですね。まだ上尾ではSDGsについてきちっと取り上げられていないので、大学のサテライトキャンパスのようなものを作って教えていただいたりとか、取り組みを市民の方にお伝えしていただけたらいいなと思っていますね。

渡辺 実は、そういう声が上がることを期待して、この4月にSDGsの専門家教員を政治経済学科で採用しています。
佐藤 そうなんですか。
渡辺 ええ。大学あるいは法人としても本気で取り組みますっていう姿勢を打ち出す目的が一つです。それと同時にSDGsという言葉は聞くけど、どんなものなの?っておっしゃる方もまだまだ多い状況なので、講座などを開催して知ってもらう目的があります。
佐藤 ぜひぜひ上尾の駅前でも。僕もそういう講座を作りたいなと思っていたんですけど、なかなか機会がなくて。大学にそういう先生がいらっしゃれば、ぜひお招きしたいです。じゃあ、それは駅前、もしくはここ(聖学院大学)で。笑

 

お二人にとってSDGsとは何ですか?

佐藤 SDGsって私たち自身のライフスタイルがすごく関わってきていて、かつ、根底にはこの世界の中のみんなを包摂するという概念があると思います。なので、やらなきゃいけないという他人事的な義務感でやるのではなく、自分も社会に所属している意識をもって、「自分らしく生きていくために」っていう、すごく前向きな姿勢が大事なのではないでしょうか。みんながここにいていいっていう認識の上に、それぞれができることを積み重ねていかないと持続可能にはならないんじゃないかな、と。そこへの発想の転換みたいなものが必要かなって思うんですよね。
渡辺 確かに一人ひとりのライフスタイルに関わってますよね。SDGsは、今そこにある問題を一つひとつ解決して、より多くの人が幸福に暮らせる社会を実現するためにありますし、次の世代にどうやってバトンを渡していくかという問題でもありますよね。17の目標と169のターゲットを見ていくと、本当に身近な問題が取り上げられてることがわかります。だから、SDGsっていう名前を使わなくても、目の前の課題に向き合っていること自体がSDGsを語っていることにはなると思うんですね。

佐藤 その視点からいうと市役所は個々のゴールにずっと取り組んできたっていう思いがあると思うんです。でも違う分野のことまで含めてイメージできてるかというと、それはどうかなと思います。でもSDGsにはそういう俯瞰的で包括的な観点も必要、というか持たざるを得なくなるところがあると思います。
渡辺 そうですね。SDGsが大きくそれをくくってくれたことで、いろいろな人を巻き込みやすくなってきたっていうのが、よく言われることなんですね。やっぱり、シンプルにそこが一番大事だと思います。巻き込み力って最近言われるようになってきてると思うんですけど、SDGsは目標に向かって巻き込んでいく力は大きいな、と思うんですよね。

佐藤 昔、環境問題というと「30キロ先だって自転車で行け」みたいな、便利=悪というイメージがあったと思います。でも今では技術が発達して便利な上に環境にもいいというものも増えています。冷蔵庫にせよ買い替えることで電気使用量が少なくなったりとか。重要なのは単純に安いとか便利ということだけじゃなくて、その向こう側にある結果を見極めながらチョイスしていくということかなと思います。表示されている情報を積極的に見たりしながら。それが「その企業に対する応援だ」という気持ちでできるとすごくいいですよね。学校も同じように、SDGsの視点がある大学だから地域の人たちが応援してくれたり、学生も「そういう学校だから成長できそうだ」という風にチョイスするようになるといいと思います。だから、街としても、住んでもらう人たちに選ばれるように、自分たちを開示していく必要があるのかもしれないですね。

 

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