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学校だより「けやき」第383号 (2009.06.30発行)

互いにいつくしむ

けやき第383号    「兄弟の愛をもって互いにいつくしみ、進んで互いに尊敬しあいなさい」(ローマ人への手紙12章10節)

 新しい1年生を聖学院小学校に迎え新年度のスタートを切ってから三ヶ月が経とうとしています。4月から新型インフルエンザの問題への対応やキリスト教学校教育同盟研修会準備などで慌ただしい日々が続きましたが、そのような中にあっても1年、2年そして5年の宿泊行事を初めとしてすべての行事を予定通り行うことができましたし、日々の学校のあゆみも授業をはじめとして計画通りに進める事ができました。保護者の皆様のご協力に感謝いたします。

 さて、各学年の宿泊行事はそれぞれその学年にあった目標が設定されています。すでに行われた宿泊行事を例にしますと、1年生の「なかよしキャンプ」はその名の通り、子どもたちがクラスをこえて一層仲よくなり、より楽しい学校生活が送れるようになることが目標です。また2年生の「森の学校」は碓氷峠へのハイキングや木の枝や葉を使っての森の図工教室などの活動を通して、自然の大切さやすばらしさを知り、それらを創ってくださった神様への感謝の気持ちを新たにすることが目標です。5年生の「英語キャンプ」は英語への興味と関心を高め、英語学習へのモチベーションを高めることが目標です。どの学年もその目標に到達できるようにプログラムを組むことをはじめとして、万全の準備をして宿泊行事を実施しました。その結果どの学年も良い成果をあげることができました。

 けれども宿泊行事にはもう一つの側面があります。それは宿泊行事がよりよい人間関係を築くための訓練の場となっていることです。言うまでもなく、学校は国語や算数といった教科の勉強をするだけの場所ではありません。いやむしろよい人間関係を築くことが苦手な子が増えたと言われるこの時代にあっては、学力をつけること以外の部分でも学校の持つ役割は大きくなっていると言ってもよいでしょう。普段の学校生活の中で、子どもたちは楽しいことばかりを経験しているわけではありません。友だちとけんかすることもありますし、言いたいことを言えずにじっとがまんするといった場面もたくさんあります。まして宿泊行事では2泊3日なり3泊4日、寝食を共にすることになります。一緒にいる時間が長くなるわけですから、友だちに対していらだちを覚えたり、ぶつかったりする場面も多くなる可能性があるわけです。そのような中で皆が楽しく過ごすためには互いに思いやりを持ち、時には協力するということが不可欠です。まさに「兄弟の愛をもって互いにいつくしみ、進んで互いに尊敬しあう」ことが要求されるのです。

 私は2年生の森の学校を引率し、男の子6人と2泊3日を同じ部屋で過ごしました。2年生にとって、自分でベッドメーキングをしたり、3日分の荷物を管理したりすることは決して易しいことではありません。そんな中である子がどうしても上手にシーツをしけずに困っていました。私が手伝おうとしたまさにそのときでした。一人の子がさっと手助けをしたのです。その次の日、こんどは前日手助けした子が歯磨きセットをなくしてさがしていました。すると前日手伝ってもらった子が一緒にさがし、やがて部屋全員で探し始めたのです。もちろん歯磨きセットはすぐに見つかりました。まさに「兄弟の愛をもって互いにいつくしむ」ことが部屋全体に広がった瞬間でした。このような場面は私が目にしたものだけではなかったに違いありません。

 冒頭の聖句は今年度の主題聖句です。日々の学校生活の中で、そして宿泊行事を通じて一人一人が「兄弟の愛をもって互いにいつくしむ」ことができる子になり、また聖小全体が「兄弟の愛をもって互いにいつくしむ」ことのできる集団に育つように、まず私たち教師が子どもたちをいつくしみつづけたいと思います。

教頭 佐藤 慎

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