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学校だより「けやき」第378号 (2008.12.19発行)

よき方向への「変」を期待して

けやき第378号  モーセの律法による彼らのきよめの期間が過ぎたとき、両親は幼な子を連れてエルサレムへ上った。(ルカ2章22節)

 主イエスさまのご降誕、クリスマスのお祝いを申し上げます。全児童によるページェントが、明日に迫りました。ヘンデルのメサイアを一同で歌う時、特に小さな一年生が先輩と一緒に、真剣に英語で歌う様子を見ると、毎年、胸が熱くなります。

 さて、教会やミッションスクールよりずっと早く、デパートや町々には華やかなクリスマスイルミネーションが飾られています。クリスマスプレゼント・ケーキ・スペシャルディナー・サンタクロースなど、明るく楽しい、またお店にとってはビジネスチャンスと思われているクリスマス。ページェントで演じられた「世界ではじめのクリスマス」、本当のクリスマスの意味をどれだけの方々が知っているでしょうか。あまりにも劇的であり、人間的には受け入れがたい出来事の連続の中で、人々の救いのために誕生されたイエス・キリスト。ヨセフとマリア夫婦は、受胎前に御使いが告げたとおりに、8日目に幼子にイエスと命名し、その後きよめの期間を経て、「エルサレムに上った」とルカ伝に記されています。何のために上ったのでしょうか。当時ユダヤ教の中心であったエルサレム神殿に礼拝に行ったのです。両親は「聖別されたイエスが、神様の働きをすることが出来ますように」と祈り、祭司による祝福を受けたのではないでしょうか。この名もない若き夫婦には、常識的には考えられないこと、自分たちにとっては益とは考えられないことが次々と起こるのです。しかし、どんなに困惑し、悩んだ時にも、神様の前に祈ることを忘れませんでした。そして、その結果としての出来事を、「神の御手に委ねる」「主の御心がこの身になりますように」と応答し続ける姿勢を崩しませんでした。すべて分かって納得したので委ねるのでなく、信じる神の御心と受けとめ、委ねるという信仰深さに心打たれます。乱暴な言葉や暴力が横行する現代社会ですが、聖なる方を仰ぎ、御心を行いたいと願うなら、私たちの言動は吟味され、その場の雰囲気は温かく変えられるでしょう。そのように信じます。

 間もなく2008年が終わろうとし、今年を総称する漢字一文字に選ばれたのは、「変」だそうです。昨年は「偽」だったので、「正直に生きなさい。」と諭す教育現場に立つ者の一人としては、暗澹たる思いになったものです。そして今年は「変」。急速な景気後退、社会環境の変化と必ずしもプラスのイメージではないことは明らかです。しかし、約2000年前のイエス様誕生の時代も、圧制と貧困の暗い暗い世でした。しかし、幼子イエスの周りには「明るさ・微笑・優しさ・平和」が満ちていたのです。恐れや疑いで硬くなるばかりの人々の心は、長いこと待っていた幼子の誕生に、柔らかく変えられたでしょう。希望をもって、前向きに生きる力をいただいたことでしょう。本当のクリスマスを知る聖小の子どもたちやご家庭を通して、周囲の人々に光が届けられるよう願っています。

教頭 角田 芳子

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