「音楽に活かされて(2)― 音と意味 ―」
我々は日々、実に多くの音に囲まれて生活をしています。みどり幼稚園でも、遊びの中から生まれる様々な音や子どもたちの楽しそうな声等、色々な音が毎日沢山生まれています。今回はその中から前回の(1)で触れた、人間が意識的に生み出す音について、着目してみましょう。
我々人間が意識して音を出す時、そこには音を出す必要性、音を出さずにはいられない何らかの理由或いは意味が存在するということになります。そしてこの、音と意味との在り方というのは、実は大きく異なった二つの様相を呈しているのです。そのひとつは、自動車のクラクションや携帯電話の着信音等に代表されるものでしょう。これらの音は一見「クルマが近付いていますから注意して下さい」或いは「誰かが電話を掛けてきています」という、明確な意味を持っているように思えます。したがって道を歩いている時にクラクションが鳴れば、実際にはクルマの姿が見えなくても、誰もが「轢かれないように気を付けなくちゃ!」と思うのです。しかし良く考えてみると、これらの意味は音そのものの中にあるのではなく、むしろ音の外にある、音とは別のものであって、それを表すのにちょうど都合の良いと思われる音に結び付けられているに過ぎないのです。ですから特に携帯電話の着信音等は気分によって替えることも、バイブにしてしまうこともできるのです。
もうひとつは、音楽の中にある音です。子どもたちと我々を、また異なった文化や伝統のなかに生きる人間同士を結び、そこに関わりを生み出す「音楽の音」の様相とはどのようなものなのか。それは次回に致します。
副園長 村山 順吉





