1. HOME
  2. 幼稚園だより
  3. 先生のことば
  4. 園だより「緑のオリーブ」

先生のことば

世界基準の幼稚園

緑のオリーブ No.2018-06

 

 以前読んだ本に『世界基準の幼稚園』というものがありました。最初、この「世界基準」という表現を見た時には、”international standard”とか”global standard”などといった言葉をイメージしたのですが、読み進めていくうちに、「世界で認められる(accepted worldwide)」というような捉え方がより相応しいのではないかと考えるようになりました。いずれにしてもこの世界基準という言葉、いかにも大風呂敷を広げたような表現ですが、以後すっかり私のお気に入りとなり、度々使わせていただいています。

 先日、「ASF(All Seigakuin Fellowship)News」で幼稚園創立40周年の記念対談が企画されましたが、将来を見据えて理想のみどり幼稚園像を語って欲しいとの要望があり、この言葉を使わせていただきました。みどり幼稚園は「国際的な場でも通用するような人材を育成したい」という思いを込めていますが、それは単に語学教育に力を入れるなどということではありません。私がいつも感じることですが、日本人の多くは会議などの場で自分の考えを述べることが苦手な人が多いようです。たとえどんなに良い意見や考えを持っていても、それを表現できなければ相手と対等に付き合うことはできません。そのことは、性格(臆病・引っ込み思案)の問題だったり、知識やプレゼンテーション能力の不足だったり、さらに国際舞台では語学力の問題だったりする場合もありますが、私はそれ以前の問題として「人間力」の差が大きいのではないかと考えていました。別の言い方をすると、意欲とか行動力とか決断力、さらにはコミュニケーション能力などのいわゆる「非認知的能力」の差ではないかと思えるのです。

 私は幼稚園園長となって以来、保護者会などではよくこの「非認知的能力」のことを話題にさせていただきますが、みどり幼稚園の保育は、キリスト教保育という部分を除けば、まさにこの「非認知的能力を育成すること」を最大の目標としている保育と言って過言ではありません。それは、「横並びではない、一人一人が異なるポジティブな個性と人格を育む」保育と言い換えることもできるでしょう。さらにそれは、子ども達の自由な遊びの中から自ら気づくことを援助する保育でもあるのです。

 6月となり子ども達の遊びも広がりを見せています。個人差はありますが、一人遊びから次第に数人の仲間ができ、やがて大人数へと遊びは発展していきます。その段階で子どもたちは相手の言うことを聞き、自分の考えを伝え、違いを認識し、互いに相談し協力することを学んでいきます。そんな子ども達の成長を間近に見、直接感じることができることは、幼稚園教育に携わる者としての最大の喜びではないかと思っています。

園長 山川 秀人

先生のことば一覧ページへ戻る
▲ページTOPへ