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先生のことば

待てる親になる

緑のオリーブ No.2018-03

 

 2月は保育参観月間でした。保護者の方々の感想を拝見していると、”子どもの成長を感じると共に新たな課題も見つかった”などのように表現された方が多かったように感じました。ぼうっとしていることが多い、マイペースで行動が遅い、自分がやりたいことばかりやっている、などなど…。しかしその課題は、実は今その子に必要な状態でもあるのです。発達段階のステップを踏んでいるのであり、今はそんな状態でじっくり時間をかけて土台を踏み固める必要がある時なのです。

 このことは身体の成長を考えるとわかります。ずっと身体が小さかった子が、中学生になって突然伸びることがあります。身体が小さい状態の時、実は次に伸びるための準備をしていたのです。ところがその準備は人間には認識できません。外から見たら何の変化もないからです。何の変化がなくとも着実に準備は進んでいたのです。親にできることは、美味しくて栄養のある食事をとったり、適切な運動などができたりするように環境を整えてあげることです。

 しかし、これは身体のことばかりでなく内面的な成長、つまり心と頭の成長についても言えることです。ぼうっとしている、ダラダラしている、マイペース、やりたいことしかやらない、やるべきことをやらない。みんな今はそういう状態でいる必要があるのです。身体が小さいからといって、無理に頭と足を引っ張って伸ばす親はいません。そんなことをすれば身体がおかしくなり成長のペースを乱すだけです。でも内面的なことだと、このような無理を親たちは平気でやっていることが意外に多いのです。子どもをいたずらに叱ったり、とがめたり、今のあなたではいけないと否定してしまいます。

 もちろん、親としてできることはしてあげてください。子どもが苦手なことがあればやり易いように工夫してあげましょう。子どもがやる気の出るような言葉も工夫してあげましょう。ちょっとでもできたら褒め自信をつけてあげましょう。そして、様子を見ながら少しずつ手を離していきます。このようにしながら待ってあげてください。親にできることをやりながら、後は気長に待つことが大切です。待てる親なら、子どもは自分のペースを乱さなくて済みますので、しかるべき時期が来ればきっとできるようになるはずです。

 今年度も残り1ヶ月を切りました。1年間、みどり幼稚園の教育・保育を信頼して下さいましたことに改めて感謝を申し上げます。私たち保育者も子どもたちの成長を共に喜びつつ、新しい課題に向かってやるべきことをやりながら、子どもたちが自らの力で変わっていくことを待ち続けたいと思います。

園長 山川 秀人

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