1. HOME
  2. 幼稚園だより
  3. 先生のことば
  4. 園だより「緑のオリーブ」

先生のことば

ひとと違っているのは悪いこと?

緑のオリーブ No.2017-11

 

 以前、卒園間近の男の子のお母さんから「子どもがランドセルの色がピンクがいいと言うのですがどうしたら良いでしょう」との相談を受けました。確かに私達の世界では、他人(ひと)と違っているというだけで、からかわれたりいじめられたりという現実があります。「あなたの子は他の子と違っていますね」と言われて不安な気持ちになるのが人間心理ではないでしょうか。男の子に「何色が好き?」と聞いたら殆どが青とか緑とか言う中で一人だけピンクと言ったら、変わった子だと思われてしまうかも知れません。自分と違っているもの、異質なものに対して、攻撃的になったり、排除したくなるのは大人の世界でもあらゆる場面で見られることです。でも、ひとと違っているのは、果たしてそんなに悪いことなのでしょうか。

 実はそれぞれが違っているということはとても大切なことです。その違いがあるからこそ、私たちは他人を知り、多様な価値に気づくことができます。勿論、反社会的な行動や、他人に危害を与えることは問題です。しかし何も考えずに、それがルールだからとか常識だからといって盲目的に従うことは、私たち自身が自ら新たな世界に踏み出し、新たな価値観に気づくことの妨げになっているように思います。

 みどり幼稚園では、一人ひとりが違っていることを大切にしています。先生達は子ども一人ひとりの個性を注意深く観察し、それを伸ばすために何をなすべきか常に相談します。絵本が大好きな子、数に興味を持つ子、運動が得意な子、絵が上手な子、虫を探し回る子、植物に関心を持つ子、靴箱の名前を一つ一つ読んでいる子、さんびかを元気に歌う子。そして時には集会の時間になっても好きなことに没頭しているお友達もいます。しかし、基本的にみどり幼稚園では、みんなのお約束事や本当に危険なことを除けば、無理にやめさせるようなことはあまりしません。自分自身で考えを持ってやっていることは、できるだけ尊重するようにします。ですから、子ども達にとって幼稚園で学ぶということは決して苦痛ではありません。それは楽しむことだからです。そして楽しむことを知っている子ども達は、いつでも自ら学び、能力を向上させることができるのです。そんなみどりの子ども達は、特別に意識することなく、みんなが違っているのは当たり前だと思っています。異質なものを排除するのではなく、お互いに違いを認め合えることは、将来”世界人”となっていくために必要なことではないでしょうか。

園長 山川 秀人

先生のことば一覧ページへ戻る
▲ページTOPへ