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先生のことば

『なぜ』は魔法の言葉

緑のオリーブ No.2017-04

 

 季節は梅雨、先日も朝から雨が降っていて登園してくる子ども達の足取りもなんとなく重そうでした。その最大の理由はお外で遊べないことでしょう。特に活動的なお友達にとっては、広い園庭を走り回れないことは耐え難い事かも知れません。それでも、傘を差しながら園庭を歩き回ってカタツムリや蛙を見つけたと嬉しそうに報告に来てくれる子もいました。そんな時、一人のお友達がやってきて「園長先生、なんで雨は降るの?」と聞いてきたのです。皆さんはどのように答えるでしょうか。私は「雨が降ると、蛙やカタツムリが喜ぶからだよ。それからみんなで植えたお野菜や木を見てごらん。いつもより元気が良いように見えない?草や木も雨が降るときっと喜んでいると思うよ。」そのように答えました。

 子どもの質問には時々ドキッとさせられることがあります。「何と答えたら良いだろう。」そんな経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。先の質問では、どのような原理で雨が降るのかどう説明しようかと考えた方もいらっしゃるかも知れません(特にお父さん!)。でもこの時期の子ども達が「なぜ(なんで)」と聞く時は、原因ではなく目的が知りたい場合が多いのです。雨が降る仕組みに関心があるのではないのです。しかし実は、この『なぜ』は私たち親にとっても「魔法の言葉」とも言えるものなのです。 親にとって子どもの躾は「悩みの種」でもあるかも知れません。一般的には親から子へ「~しなさい」とか「~してはいけない」と一方的な指示になりがちです。そしてたぶん多くの子はそれに従うでしょう。しかし従うことと、その意味を本当に理解しているかは全く別問題です。それは「親の言うとおりにしていれば褒められる」、「言うことを聞かなければ叱られる」と、子どもは思うようになるからです。

 私は躾の基本は「理由をセットにする」ことだと考えています。「なぜいけないのか」をきちんと伝えることで、子どもの理解度は進みます。本当に意味を理解してこそ躾の意味があるからです。ですから親も子どもに時々「なぜ?」と聞いてみましょう。「なぜ挨拶が必要なの?」、「なぜ仲直りしたほうがいいの?」など、質問に答えられた時はきちんと理解している証拠です。ただ聞いて「わかった?」ではなく、時々は自分の言葉で言うことも大切です。もし答えられたら沢山褒めましょう。答えられない時には、子どもを責めるのではなく親の説明の仕方を反省しましょう。教育は粘り強く、また忍耐強く行うことが肝要です。

園長 山川 秀人

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