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先生のことば

びわの実

緑のオリーブ No.2017-03

 

 今年は、1階奥の園舎前にあるびわの木においしそうな実がたくさん実りました。小さな緑色の実がだんだん大きくなり、色づいていく様子を毎日子どもたちと楽しみに見ていました。初めは気が付かなかった子どもも、きれいなオレンジ色の実がたわわに実る姿に、「わあー、いっぱい!」「これなあに?」と興味がわいたようです。とてもたくさん実ったので、「みんなで食べよう!」と、“お父さん・お母さんに感謝する会”の日の朝、おうちの方々にも手伝っていただいて収穫し、そのまま洗って園庭で食べることができました。その実は、とっても甘くて、肉厚で、ジューシーでした!「先生、買ったら高いですよね。」とおっしゃる方がいるほど、おいしい立派なびわでした。

 まさか、この木からこんなにおいしい実をとって食べることができるとは、思ってもみませんでした。なぜなら、この木は幼稚園のお誕生会に出たびわの種を大切に持ち帰った子どもが、おうちで鉢に種を植えたところ、芽をだし、育ち、大きくなってきて「ベランダで育てるには大きくなりすぎたので。」と幼稚園に持っていらしたものだったからです。しばらく幼稚園でも鉢のまま置いてありましたが、どんどん大きくなったので、園庭の隅に「ここなら邪魔にならないから。」と植え替えました。何年かするうちに木は大きくなっていきましたが、すぐに実をつけることはなく、それからしばらくの時が過ぎました。そして5年くらい前にようやく2・3個の実をつけたのです。その時も「まさか、実をつけるなんて」と驚きました。しかし、毎年少しずつ実が増え、そして今年は幼稚園の子どもたちやお父さん・お母さん、そして多くの小学生が食べられるほどのたくさんのおいしい実をつけたのです。

 これは、私たちの行っている保育に似ていると思いました。私たちは、幼稚園の子どもたちを本当に愛おしく大切に思います。そして、この子どもたちの今の生活が豊かになるようにと保育にあたります。この子どもたちの根になる部分がしっかり育つようにと願いながら幼稚園で過ごします。しかし、幼稚園で過ごす間にその結果を見ることはできません。実を見ることはなくても、一生懸命土を耕し、水をやり、肥料をやることが保育者の仕事です。そして、多くの時を経て、子どもたち一人一人が豊かに実を結ぶことを改めて思わされました。

 さて、今、幼稚園にいる子どもたちがどんな実をつけるのでしょうか?誰かが見て良いという実ではなく、自分自身が納得のいく肉厚な実になるよう願いつつみんなの育ちを見守っていきたいと思います。

主幹  本田 ゆかり

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