1. HOME
  2. 幼稚園だより
  3. 先生のことば
  4. 園だより「緑のオリーブ」

先生のことば

心の成長

緑のオリーブ No.09

 この冬休み、『だるまちゃんとてんぐちゃん』や『からすのパンやさん』等の作者であるかこさとしさんの『未来のだるまちゃんへ』(文芸春秋刊)という本を読みました。その中に、次のような文章がありました。

 ―――親は、先回りして子どもの心を読みとったように思っているけれど、それはたいてい早合点だったり、見当違いで、かえって子どもにつらい思いをさせていることも多い。子どもは「そうじゃないんだよ」「わかってないなあ」と思うんだけど、言わないで黙っている。なぜって、親が自分のためを思って、子どもの方が我慢しているわけです。だから、親が「自分の子どものことは、自分がいちばんよくわかっている」なんで思ったら、大間違い。そんなのはまったく、いい気なものでね。大人はわかってくれない。まさにその通り。子どもの胸の内はせつなくて、悲しいものです。でも子どもっていうのは、親という一番身近な大人でさえ自分のことを適切に理解してくれないものだと知って、その葛藤の中で、いろんなことを受け止め、学びながら成長していくものだと思います。―――

 そうそう、私にも身に覚えがある!父との思い出の中にいくつかのエピソードを思い出し、88歳になられるかこさんが、こんなに鮮明に子ども時分の思いを覚えていらっしゃることにすごい!と思いながら読みました。このことを物語る場面が『だるまちゃんとてんぐちゃん』に出てきます。絵本を読みながら、心が揺さぶられるには理由があるなと、また感動しました。

 子どもたちは自分の心の中で、いろいろなことを考えています。私たち大人が顔負けのことも多いのかもしれません。子どもの心に寄り添って過ごしていたいと思いつつ、実は子どもたちの方が一生懸命にこちらの思いを探っているのかもしれません。そんなことを思わされる時が与えられました。

 新しい年が始まりました。様々な経験を通して、笑ったり、悩んだり、泣いたり、怒ったり、喜んだり・・・子どもたちと一緒に心をたくさん使って、毎日を活き活きと過ごしたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

主幹  相川由紀子

先生のことば一覧ページへ戻る
▲ページTOPへ