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先生のことば

「子どもたちに、何を伝えましょうか?」

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緑のオリーブ No.004

 聖学院大学附属幼稚園としての歩みを始めた今年度も、3ヶ月が過ぎようとしています。初めて出会った4月の子どもたちの姿を思い出すときに、何をしている姿を見ても大きくなったことを感じます。年少児は自分のことを自分でしようと頑張り、年中児は友だちのしていることに興味を示していろいろなことに関わるようになり、年長児は友だち関係が広がり力を合わせる楽しさも感じ始めています。

 村山園長先生がよくお話なさる「今日でなければ生きられない今日」の意味を、子どもたちの姿を見ているととてもよく理解できる気がします。

 子どもが成長するには、その時々に必要なことがあります。それは、子どもの育ちに合わせて“今”必要なことでなければ意味を持たないものです。多すぎても少なすぎても、難しすぎても易しすぎても、当てはまらないものです。将来こうなって欲しいと思う願いを持ちながら、“今”この子どもが抱えても頑張れるだけのものを上手に提供できたとき、その子どもは自信を持って一歩前進します。

 わたしたち大人は欲張りでせっかちで、ついつい自分が感じたり考えたりした全てのことをすぐに子どもに伝えようとしてしまいます。子どもの吸収力はものすごい力を発揮して、それらを覚えるかもしれません。―それで本物になるのでしょうか?子どもの許容量を超えて混乱をさせてしまっているかもしれません。―心の負担になっていないでしょうか?あるいは、経験させることの順序が違っているかもしれません。―後で経験させれば、より楽しめるものではないでしょうか?今、やっておくともっと良いことはないでしょうか?

 大人には、先の見通しをもって、子どもに“今”伝えるべきことはこれ、次の成長をみたときにはこれを、と判断する力が必要ではないでしょうか。世の中にあふれる商業ベースに乗った子ども観ではなく、人として育っていく子どもをきちんと観ることのできる大人でありたいものです。子どもが人として育つために必要な力をはぐくむために、本当に大切なものを考えながら子どもたちに向き合っていきたいと思います。

 日々の一歩一歩は小さくても、時には後ろに下がってしまう日があっても、今日を精一杯生きて積み上げていくことで、子どもたちは必ず成長の姿を見せてくれます。

主幹 相川由紀子

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