「心のエサを求める声」
鳥のひなが、親鳥が持ってきてくれるエサを求めて、ピーピー鳴きながらわれ先にと口をあけています。親はそれに応えて自分は食べることもしないで、ひなのために何度もエサを取りに出かけては、又、木のほこらを巣に戻って、口づたいにエサをひなにやっています。その光景をテレビで見ながら、人間も同じだな、と思いました。
人間の赤ちゃんも生きる糧を求めて必死でおっぱいにすがりつきます。すぐにそれが得られない時は、あんあん泣きつづけます。ところで人間が鳥や他の動物と違うところは、単におっぱいや食物を与えるだけではなくて、それらの中に心の栄養を込めなくてはいけないことです。おっぱいや哺乳瓶をあげている時に、子どもを見ないで携帯やテレビを見ていたりすると、子どもはもうひとつ満腹感が得られません。子どもはパンだけではなく、親からの愛情(関心)を注がれてこそ育っていくからです。
八木重吉の詩に次のような詩があります。八木重吉は赤ちゃんの泣き声を、神さまを呼んでいる声と察知しましたが、それは又、親の愛を求める声でもあると思います。
さて あかんぼうは なぜに あん あん あん あん なくんだろうか
ほんとに うるせいよ あん あん あん あん あん あん あん あん
うるさか ないよ うるさか ないよ よんでるんだよ かみさまをよんでるんだよ
みんなもよびな あんなに しつこくよびな
(八木重吉)
園長 濱田 辰雄





