「遊びの深まり」

寒さの厳しい季節となりました。しかし、幼稚園では子どもたちの遊びが最も充実する時を迎えました。プレイルームでは全ての積み木が出払っておうちや乗り物ができています。あちこちの保育室では、お店屋さん・音楽会などが行われいろいろな学年の子どもたちが行き来をしています。園庭では、寒さなど吹き飛ばすように砂場に深い穴を掘り、つなげようとしている子どもたちがいます。始まったばかりの年長の中当ては今日も、「ねえ、なかあてやろう!」と声をかけあって集まってきます。お正月遊びとして出てきたこまやカルタは子どもたちの挑戦する意欲を駆り立て、くり返し、くり返し練習しています。今、夢中で遊ぶ子どもたちからはすごいエネルギーを感じることができます。それは、子どもたちが心も体も頭も全てフル回転で使って遊んでいるからに違いありません。

私たちの幼稚園では、遊びは幼児期の子どもたちを育てるために大切なものと捉え、保育の中で多くの時間をとっていますから、私たち保育者も遊びについて常に学んでいなければなりません。先日も園内研修会がもたれ、保育者の関わり方、場所や物の提供の仕方、言葉がけ、環境などについて考える時がありました。ビデオを通して映し出される子どもたちは、何とよく遊んでいる事でしょう。年度初めの頃、不安そうにしていたり、遊びが見つからずにウロウロしていた子どもたちの姿は消え、どの子どもも本当によく遊んでいます。そしてその遊びの中には、何と多くの大切な要素が含まれていることでしょう。自分の思いを表し、伝え、そして人と関わるために多くの力を用いてはじめて遊びが楽しくなっていくのです。私の尊敬する精神科医の佐々木正美先生は、「私たちが子どもを育てるにあたり、何をおいても子どものなかに育てなくてはいけないのは、人間関係が円滑にできる子どもに育ててあげることです。」とおっしゃいます。私は遊びを通してそんな子どもたちを育てていくことがこれからの日本の希望となることだと感じています。

保育主任補佐  本田 ゆかり