「豊かな感性を育てましょう −自然のいのちの中で−」

聖学院みどり幼稚園の庭は緑から少しずつ色が変わっています。胡桃の実が色づき、どんぐりが落ち始め、裏門のざくろが輝く赤となり、プレールームの入り口の水引草は可愛い赤色に染まり、美しい光景を創り出しています。「神様のなさることはなんと美しいことか」と聖書の言葉がここに実現されている様をみるようです。このような自然の中で子どもが育つことはとても大切なことです。美しい自然を感じ、木になっている実を手にし、感触を楽しみ、更に食することは子どもの感性をを豊かに育てます。感性の育ちは、子どもの心を癒し、穏やかな気持ちと満足感を与え、喜びの経験となり「生きている」ことを実感する育ちへと繋がるようになります。幼児時代に、大人の心のこもった世話が、人との信頼関係の基盤を創り、それが「生きる力」となるのと同じように、豊かな自然環境の中で、「生きている」という実感をたいけんすることは、後に育つ「生きる力」に大きな影響を与えます。

特に幼児期に子ども同士がこのような自然環境の場を共有し、喜びを共にし、探索活動を豊かに経験することは、人の気持ちを理解する上でとても大切な経験となります。他者にたいする心の動きのそだちにもなります。先日、監査のため都内の保育施設を訪ねました。園庭は、土が舞い上がらないように、ぬかるみにならないよう、アスファルトに覆われていました。花や野菜はプランターに植えられていました。自然の移り変わる様を体験できる自然環境とはほど遠く、子どもの感性と共有体験の育ちを期待できない現実に愕然としました。みどり幼稚園の子どもの感性が豊かに育つことに心から感謝しました。 

園長補佐 長山 篤子