「注がれる『まなざし』」

今年度、聖学院みどり幼稚園は創立30周年を迎え、今月末にはお祝いの会を開かせていただくことになりました。これも保護者の方々をはじめとする多くの方々から、30年間かわらずにお力添えをいただいたからこそであり、心からの感謝を申し上げます。

この30年の間に日本社会は激しく変わり、特に最近はそのあまりの急速な変化に人々の心の状態が追いつかなくなり、社会全体がどこかでいびつになっている現実を見ざるを得ないのです。しかも不幸なことに、いつの時代もそのしわ寄せは弱い者に降りかかり、絶対にあってはならないような、幼い子どもたちがその犠牲になってしまう悲しい出来事も起きています。

みどり幼稚園にしても、この時代の波にさらされないわけにはいかないのですが、しかし保育においても保護者の方々とのかかわりにおいても、細かい点についてはそれぞれの年代で独特なものもあったにせよ、30年間変わらずに、そして今後も変わらないであろうことのひとつに、みどり幼稚園に通う子どもたちに注がれている「まなざし」に触れるということがあるのではないかと思うのです。これはヒトのまなざしではなく、神様からの一人一人の子どもに注がれている「まなざし」です。一人一人をかけがえのない者として、しっかり見守っている「まなざし」があること、実は大人である私たち自身もまたその「まなざし」に照らされることによって、深いところでそれぞれの違いを受け止めながら<共に生きる>可能性に出会えたことが、この30年の基となったと思うのです。

副園長 村山順吉