年間聖句ピリピ人への手紙2章4節

おのおの、自分のことばかりでなく、他人のことも、考えなさい 

「本当に頼るべきもの」

kotoba_26.jpg

 新しい年度を迎え、新鮮な雰囲気のなかで様々な取り組みに張り切っている矢先に、洋の東西を問わない、銃による悲惨な事件のニュースが飛び込んできました。本当の原因が何なのかはわかりませんが、自分の身勝手な思いを他人のいのちを殺めることで主張する、あるいは他人のいのちを殺めることでしか自分を確認できないような恐ろしいことが、我々の身近にも起こり得ることに、慄然とさせられます。そしてそれは、それぞれに違いのある人々が、それでも共に生きようとする、言わば社会の良質な知恵と努力を、まるで嘲笑うかのようでもあります。

 子どもたちが親から離れた集団生活の中で社会性を身につけ始めるのに最も適しているのは、そのレディネスに鑑みて、やはり3歳あたりからでしょう。したがってこの時期に、他人とどのようなかかわり方をする集団の中で育てられるのかということが、その後の人間形成における重要な基盤となるのです。

複数の人間が集まれば、当然そこには様々な生き方や主張の違いが現れますし、それは子どもであっても大人であっても同じことでしょう。そのように違いのある人々が、ただ単なる力関係によってどちらかの主張に同化させられるのではなく、共に受け入れあい支えあって生きるためには、それこそ多くの知恵と努力が不可欠なのです。しかもその<共に生きる>ということが妥協の産物ではなく、本当にお互いを支えあい生かしあって行くために、我々人間は銃を頼って自分を主張するようなやり方ではなく、何を頼りにどのように生きたら良いのでしょうか。

聖学院みどり幼稚園はそれをキリスト教に求め、ここで実践されているキリスト教保育はその意味での<共に生きる>場なのです。



副園長 村山 順吉