家 族 力

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 また主なる神は言われた、「人がひとりでいるのは良くない。彼のために、ふさわしい助け手を造ろう」
(創世記2章18節)
見よ、兄弟が和合して共におるのはいかに麗しく楽しいことであろう。(詩篇133篇1節)

 最近 山本一力という作家の『家族力』という書物を読みました。この作家は直木賞を受けたほどの作家ですが、本を読みますとそれまでの生涯は決してほめられたものではなく、どちらかと言うと悪行の日々を送ってきた人物のようであります。今の奥さんは三人目で、つまり2回離婚しているわけです。しかも最初の結婚も、2回目の結婚も莫大な借財を奥さんの実家に負わせ、さらに自分は何回もの浮気に走るという人生でありました。

 しかし、彼は本心から悔い改めました。そして筆一本で世に立つ決意を固め、それを今の奥さんとその御家族が支えてくれました。彼の実感は、直木賞は彼一人の力で取ったのではなく、「家族の力で取らせていただいた」ということに尽きます。しかも前の二人の奥さんやその家族からも助けられた、本当に今の自分は「家族の力」によってあるのだと心底思わせられています。

 罪人をも悔い改めさせ、再生させる力が「助け合う家族」にあることをこの書物から教えられます。このような「家族力」を築くのが現代社会の課題であると思います。

園長 濱田 辰雄