「家庭形成―生活習慣の確立―と子どもたち」

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4月22日(金)に文部科学省が小学5年生から中学3年を対象にした学力テスト「教育課程実施状況調査」の結果が公表されました。前回行った調査(2001年)に比べて正答率が上がって学力低下に歯止めの兆しが見られたということでした。幼稚園教育と小学生以上の学力問題は直接は関係ありませんし、むしろ幼稚園ではそういうこととは関係なく、伸び伸びと遊びつつ成長していく子どもたちを見守っていきたいと思っています。

 ただこの調査結果で一つだけ気になることがあったので、少しそれにふれて保護者の方々と共に考えることができたら、と思いました。それは、朝食を必ず食べる子どもと、食べない子どものあいだでは大きな点差が開いているということです。

 中学2年の英語の結果(525点満点)なのですが、朝食を必ず取る子どもは平均512.8点、たいてい取る子は476.8点、とらないことが多い子455.2点、ほとんどとらない子449.7点となっているのです。これを受けて小学校の校長先生は「早寝、早起き、朝ごはん」が大事だと主張され、別の校長先生は「生活リズムが確立して気力がわき起こる。わずか1週間で子どもの目の輝きが変わってくる」とおっしゃっています。「基本的に生活習慣が身についている生徒はペーパーテストの得点が高い」ということなのです。

 先生たちは一様に「家庭の教育力の低下」を指摘しておられ、学校がその領域まで踏み込んでいかなければならない時代のようでそのいう取り組みをしておられる学校ではそれなりの成果を挙げておられるのです。

 私がこの調査結果に目をひかれたのは、「生活習慣」が学力と関係あるということです。常識的には、学力は本人のもって生まれた能力や、勉強時間の量、塾通いなどが関係していると思われがちですが、それよりは家庭のあり方が一番深く影響しているという指摘に深く考えさせられたのです。学力問題は幼稚園には全く関係しませんが、「生活習慣」は深くかかわってきます。それぞれのご家庭が安定した生活リズムを保ってお子さんを幼稚園に送り出してくださる時、そのお子さんは幼稚園でさらに生き生きと成長されることでしょう。安定した家庭の成形?生活習慣の確立、言うは易く行うは難しなのですが、子どもたちの健全な成長のために、幼稚園も保護者の方々と共に考えていかなければいけないと思わされました。

園長 濱田 辰雄